光

　光は、空間を創るうえで重要な素材の一つだと思っている。良質の木、石等を使っても光が無ければ当然見えないし、又明かる過ぎても素材の魅力は出てこない。光は、方位、四季、一日の時間によっても表情を変え、光を受ける素材が、艶が有ったり、無かったり、荒いもの、砂目のもの、透けるもの等によっても光の表情は変わり、空間も変わる。

町家、陽の中庭からの光が障子に透ける。

茶室、下地窓、連子窓、円窓、からの光。全体を照らす光ではなく、スポットライト的な光で空間に奥行きを出す。

寺の三門、スケール感大きく、大胆に景色を切り取る。

都おどり、花街の光。華やかに艶っぽく。

祇園祭、祭りばやしとともに、にぎやかに。

愛宕神社、千日詣。愛宕山山頂、靄の中幻想的な光。

青蓮院、大楠が落とす木漏れ日。

神護寺、密教寺院の厳しさを物語る力強い自然石の石段に落ちる木漏れ日。

高桐院、紅葉の光。

嵯峨野の光。